子どもの虐待と母子・精神保健

       目  次

 すいせんの言葉 中澤正夫 3 
 すいせんの言葉 藤尾静枝 5

 はじめに 7

 T.虐待の全体像をつかむ―総論 17

1.子どもの虐待(Child Abuse & Neglect, Maltreatment)とは?17
2.心理的虐待は身体的虐待に付け加えられている 17
3.心理的虐待は、ときに「予言的」である 18
4.子どもの虐待をめぐる社会的否認 18
5.虐待の「社会的否認」の歴史 19
6.日本における社会的否認の歴史 20
7.日本における虐待防止、民間ネットワーク設立 23
8.日本では、今、どこまで到達しているか 23
9.介入はケアの始まりである 24
10.虐待事例へのケアはいつ終結するのか 25
11.虐待をめぐる社会的背景 27
12.根本にある暮し方の変化―核家族化と地域共同体の機能不全・崩壊27
13.「母性神話」の呪縛と圧力 28
14.子どもを虐待する母親について最も陥りやすい「誤った認識」 29
15.「虐待親は虐待行為を否認するものだ」というのは本当か? 29
16.虐待親への援助者に求められるもの 30
17.虐待親への援助にあたっての原則―総まとめ 32

 U.虐待は予防できる 34

18.児童相談所と保健所の役割の区別を知ること 34
19.虐待予防の基本戦略 34
20.「育児教育」は発生予防に有効か? 35
21.虐待の「進行」を予防することの大切さ 35
22.「虐待」の重症度分類(後に詳述) 37
23.グレーゾーンから関わることの重要性 38
24.子どもの虐待と公衆衛生 39
25.虐待の予防医学 39
26.保健師が虐待問題に取り組むべき根拠―厚生労働省局長通知 41
27.既存の精神保健:分裂病の地域精神保健との関係 42
28.既存の精神保健:アルコール依存の酒害相談活動との関係 42
29.保健所の役割の重要性@―母子保健の機能 43
30.保健所の役割の重要性A―精神保健の機能 44
31.保健所の役割の重要性B―虐待親への継続的な援助 44
32.保健所の役割の重要性C―ネットワーク形成の中核 45
33.虐待事例に関わるネットワーク図@ 45
34.保健所の限界と学校保健 47
35.虐待事例に関わるネットワーク図A 47
36.学童期における虐待の様相 47
37.いじめと虐待の関連性 49
38.被虐待児の虐待親に対する愛着過剰について 49
39.学童期に始まる性的虐待 50
40.不登校はしばしば、被虐待の「結果」である 51

 V.虐待の重症度分類 52

41.「虐待」の重症度分類 52
42.「虐待」の重症度分類:「直ちに保護」と「要保護」レッドゾーン52
43.「虐待」の重症度分類:「要支援」イエローゾーン 53
44.「虐待」の重症度分類:「要経過観察」グレーゾーン 54
45.重症度判断において考慮すべきこと 55

 W.実際的な“虐待事例”の見立て 56

46.虐待親が抱える精神保健上の問題からの事例性による分類 57
47.@母親自身の精神疾患が問題である場合 59
48.A児の側に何らかの医学的問題がある場合 60
49.B母親自身の嗜癖行動に伴う虐待の場合 60
50.C-a父親が嗜癖者で、母親がイネイブラー(enabler)の場合 61
51.C-b父から母への夫婦間暴力(DV)の場合 62
52.D-a母性神話にとらわれた育児不安 63
53.D-b母親自身の生育家族の病理が重い場合(世代間連鎖型) 63

 X.虐待事例のネットワークのつくり方 66

54.ネットワークをつくる上での注意 66
55.関係者のネットワークづくり 66
56.ネットワーク・ミーティングの召集 67
57.ネットワーク・ミーティングでは、次のことを行なう 68
58.介入ネットワークとケア・ネットワーク 68

 Y.虐待親の治療 69

59.子どもを虐待する母親の治療 69
60.事例にあわせた治療の目標設定 69
61.治療をすすめていく上での前提条件 70
62.治療の構造 70
63.グループ・セラピーについて―その有効性と限界 71

 Z.再統合へ 74

64.再統合とは 74
65.再統合の可否の判断を、虐待親の「治療者」の判断のみを根拠に行な ってはならない 75
66.再統合の条件 75
67.A再統合にあたっての、虐待親の側の条件 76
68.A再統合にあたっての、ケア・ネットワーク側の条件 7