Rハート著『子どもの参画』の日本語版刊行10周年記念フォーラム

 持続可能な共生社会に向けて

  〜検証「子ども・若者の参画」それぞれの10年
『子どもの参画』日本語版の刊行から10年を迎えた。この間、子ども・若者の参
画の取り組みは確実に漸進している。10年を経た日本ならびに国際的な視野から理論と実践の検証作業を試みようというのが、フォーラム企画の趣旨である。

ところが、現下の日本の子ども・若者の現状は、人類史的に見て、生存発達権レ
ベルだと警鐘する人々までいる。種の存続は断たれてしまい、持続可能な社会を
見通せないという危機意識があらわとなっている。

今回の企画は、こうした子どもを取り巻く環境の憂慮に対する共有を迫られたな
かでの振り返りフォーラムである。これまで参画を真正面にすえてきた方、ある
いはさまざまな領域から、この参加・参画を意識してきた方々と一堂に会して意
見を交わし、議論を深め、現在の課題と今後の展望を見い出せる機会としたい。

PDF (1.33MB)

●日時 2011 年 3 月 12 日(土)
  スペシャルトーク 10時30〜 ※開場10:15
  第1部 13時〜 ※開場12:45

●場所 千代田区 麹 町 区 民 館 (千代田区麹町2−8)
 http://www.city.chiyoda.tokyo.jp/service/00065/d0006534.html
  JR中央線市ヶ谷駅より徒歩12分
  都営新宿線市ヶ谷駅A3出口より徒歩12分
  東京メトロ半蔵門線半蔵門駅5番出口より徒歩5分
  東京メトロ有楽町線麹町駅3番出口より徒歩5分

●参加費 1,000円(18歳まで無料)

●定員 40名(先着順/要申込)

●主催 子どもの参画情報センター/フォーラム実行委員会



【10:30〜12:00】

◆Special Talk―特別トーク
 監修者のひとり南博文氏に代って、九州大学人間環境学研究院(南研究室)の
学術協力研究員の山下智也さんにご登壇いただきます。Rハートの「子ども参加
論」に、自説「子どもの地域への浸着論」を対置させながら新たなる参画論に挑
みます。

◇山下智也さん
九州大学/箱崎きんしゃいきゃんぱす代表
論文『子ども参加論の課題と展望―ロジャー・ハートの「子ども参画」論を乗り
越える―』、実践「箱崎きんしゃいきゃんぱす」を通して、おとなの存在と子ど
もが主体的になっていく様相について語る。

◇実践・論文の発表(30分+30分)、フリートーク30分

◇司会進行:森本扶(埼玉大学)

【13:00〜17:00】

◆開式あいさつ・・・奥田陸子(前IPA日本支部代表)

◆第1部―リレートーク
 子ども・若者の参画にさまざまな立場から関わる気鋭の8人によるリレートー
ク。実践家、研究者、どちらか、あるいは両方に軸足を置きながら、多彩な活動
を展開されている方々が、単に活動報告ではない「10年の検証」と「次の10年へ
の課題」を見据えて、それぞれの「参画論」を熱く語ります。持ち時間はおひと
り15分。質疑応答は第2部の分散会で思う存分集中して行う予定です。

◇木下 勇さん(千葉大学園芸学部教授/ICCP代表)
ユニセフ「子どもに優しいまち」を始めとするいくつかの取り組みを通して、参
画に関する世界的動向を整理し、次の10年を示唆する。
 keyword:子どもの優しいまち/海外の子ども施策

◇渡慶次康子さん(市川子ども文化ステーション理事長)
異年齢の文化的な参画活動を通して自己肯定感を育む実践(とくに「子どものま
ち」事業)から、子どもがコミュニティの仕組みを学ぶ意義を報告する。
 keyword:子どものまち/おとなのかかわり

◇星野 諭さん(コドモ・ワカモノまちing理事長)
「移動式子ども基地」により、各地で創作遊びやワークショップなどに取り組
む。子ども・若者が主体的にまちへ参画するための環境づくりについて報告。
 keyword:遊び/まち/感育

◇荒田直輝さん(プレイソーシャルワーカー)
「遊び」が持つ特性を活かして、子どもと社会をつなぐ直接的・間接的支援=プ
レイソーシャルワークを開発。2010年の虐待防止への参画のサポートを解説する。
 keyword:プレイソーシャルワーク/虐待

◇萩原建次郎さん(駒澤大学総合教育研究部准教授)
子ども・若者の居場所づくりと社会的自立の視点から、居場所と参画の関係、ま
た地域社会とおとなの果たす役割について提示する。
 keyword:居場所/社会的自立

◇荒牧重人さん(山梨学院大学法科大学院教授)
全国各地の子どもの権利条例において、子どもの参画がどのように位置づいてい
るかを比較し、自治体における参画の進展を検証する。
 keyword:子どもの権利条例

◇松島隆一さん(千葉市こども未来局課長)
自治体における子どもの参画をゼロから立ち上げ、子どもたちとともに各種事業
を実施。その中で見えた課題や新しい可能性を語る。
 keyword:行政施策/子どもの参画条例

◇田中治彦さん(上智大学総合人間科学部教授)
青少年教育・開発教育・国際教育の立場から子ども・若者の参画の意義について
語り、Rハートの「参画の梯子」についても問題を提起する。
 keyword:青少年教育/開発教育

◇司会進行:木下勇、吉永真理(昭和薬科大学)

◆第2部―分散会
第1部で出た話題をもとに、グループに分かれてさらに議論を深めます。8人の
話題提供を受けて、当日その場で2〜3つのテーマを抽出し、テーマごとにグ
ループ・ディスカッションを行う予定です。その場で選ばれた旬なテーマを、そ
れぞれの思いを抱いて参加されている一人ひとりが意見を述べ合う活発な場とな
ることを期待しています。
司会進行:木下勇、吉永真理

【17:30〜19:30】

◆懇親会
丸一日にわたる話題提供や意見交換で未来に向けた新しい方向性が見えてきたの
ではないでしょうか!一冊の本が投げかけた大きな輪をこれからもつないでいく
ために、最後は懇親会で立食形式にフリーに語り合う予定です。ぜひぜひご参加
くださいませ!
◇参加費1000円、子ども500円


 参 加 申 込 
 
 ※会場の都合で事前申込とさせていただきます。《定員40名》
 ※FAX 03-3221-1038/Email hobunsya.naga@gmail.com

 名 前 ※必須

 住 所 ※必須

 T E L ※必須

 E mail

 所 属



★求む!お手伝い・・・懇親会の準備をお手伝いしてくださる方はぜひご連絡く
ださい。
お申込の際にお書き添えいただけるとうれしいです。


★書籍紹介:子どもの参画
子どもの参画について深く掘り下げ、指針を与えてきた世界的な名著。ユニセフ
のプロデュースにより、世界各地の豊富な事例を提示。子どもの参画の理論とそ
の具体的な方法論をまとめ、地球環境の持続可能な社会の有り様と子どもの発達
との関連を考察した21世紀の共生社会の展望を拓くうえで欠かせない画期的な一
冊である。
全216ページ/萌文社/2000年10月発行/ISBN:978-4894910126

★子どもの参画情報センター (ICCP:Information Center for Children's
Participation) 
子どもの参画に関する情報の「受け皿」として、また「発信する場」として、
2001年12月に設立。さまざまな立場の実践例から、子どもの参画について具体的
に掘り下げ、課題を整理し、私たちの文化や社会における方向性を見出していこ
うと活動を続けています。設立のきっかけは、ロジャー・ハート氏の著者『子ど
もの参画』の日本語版出版(2000年10月)。
※国連・子どもの権利条約には、子どもの意見表明権が謳われ、社会と積極的に
関わること(子どもの参画)が「権利」として認められています。

★フォーラム実行委員
木下 勇、吉永真理、茂木昌克、喜多野由希、上平泰博、森本 扶、永島憲一郎、
青木沙織

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お問い合わせ
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ICCP子どもの参画情報センター《萌文社内》
TEL 03-3230-1689 FAX 03-3221-1038
Email hobunsya.naga@gmail.com(担当:永島)

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